Tech Note Plus

PC から Azure まで幅広い伝道を目指してます

OpenWrt 環境を 23.05.2 から 23.05.3 にバージョンアップしてみたら大変だった・・・

2024/3/22 付けで OpenWrt の新しい Stable Release 版 23.05.3 がリリースされましたので、環境に導入してみました。結構今回は大変でした・・・

現行環境

バージョン

23.05.2 でした。

必須要件

どうしても無いと困る機能は以下となります。(ファイアウォール機能とか DHCP 機能とか基本機能は別)

  • IPv6 接続でありながら固定の IPv4 アドレスを設定
  • WireGuard を用いて実家へ VPN 接続
  • WireGuard を用いて自宅へ VPN 接続 (外部からという意味)
  • IPsec を用いて Azure へ VPN 接続
  • adblock で広告ブロック
結論

バージョンアップといっても新規にインストールしているので無事に完了しました。画面的には少しだけ変わっていたりしました。Linux カーネルも上がっている模様です。

性能的にも特に変化なくです。結構数字は増えたように見えますが、計測の誤差かと。

いざバージョンアップ

イメージ作成

以前の記事に記載した通り、IPIP6 のモジュールはインストール前に組み入れる必要性があったのですが、なんと make コマンドで失敗するようになってしまいました (> <) cube309b.hatenablog.com

事の経緯は以下の通りでした。

  • Image Builder で ipip6 モジュールを組み込んでビルドしようとしたところ以下のエラーが発生

     check_data_file_clashes: Package ipip6 wants to install file /home/~/openwrt-imagebuilder-23.05.3-x86-64.Linux-x86_64/build_dir/target-x86_64_musl/root-x86/www/luci-static/resources/protocol/ipip6.js
          But that file is already provided by package  * luci-proto-ipv6
     opkg_install_cmd: Cannot install package ipip6.

    公式イメージ内に ipip6.js ファイルが含まれるようになったことで、有志の ipip6.js が入らなくなったようです。念のため公式の ipip6.js を見てましたが、やはり「IPv6 接続でありながら固定の IPv4 アドレスを設定」はできるような仕様ではなかっため、どうしても有志の ipip6.js が必要です。

  • make 時点で、パッケージ間の競合を処理する方法が見つからず
    このままではエラーでビルドできないので、ipip6 は外して make するしかありません。

  • OS 起動後、--force-overwrite オプションをつけて opkg install を実施すればインストール自体は可
    が、ipip6 パッケージのインストールにはインターネットが必要です。インターネットに接続するためのモジュールでインターネットが無いとインストールできないというのはいわゆる詰みです。

  • make 時点で、ipip 6 の前提モジュールだけ組み込めばよい
    厳密には、ipip6 自体がインターネット接続を要求するのではなく、前提モジュールの「kmod-iptunnel6」「kmod-ip6-tunnel」「resolveip」がインターネット接続を必要としています。 ならば、その 3 つを make で組み込んで、ipip6 本体は OS 起動後に opkg コマンドで強制インストールすればよいわけです。

    これが以前の make コマンド

     make image PROFILE="generic" PACKAGES="uhttpd luci luci-ssl luci-i18n-base-ja luci-i18n-opkg-ja luci-i18n-firewall-ja openssh-sftp-server ip-full kmod-ip-vti kmod-crypto-gcm strongswan-minimal strongswan-mod-kdf adblock luci-app-adblock luci-i18n-adblock-ja tcpdump-mini ipip6 wireguard-tools luci-app-wireguard open-vm-tools"

    これが変更後の make コマンド

     make image PROFILE="generic" PACKAGES="uhttpd luci luci-ssl luci-i18n-base-ja luci-i18n-opkg-ja luci-i18n-firewall-ja openssh-sftp-server ip-full kmod-ip-vti kmod-crypto-gcm strongswan-minimal strongswan-mod-kdf adblock luci-app-adblock luci-i18n-adblock-ja tcpdump-mini  kmod-iptunnel6 kmod-ip6-tunnel resolveip wireguard-tools luci-app-wireguard open-vm-tools"

設定 (割愛)

今まで作りためた設定用のコンフィグを流す作業ですので割愛します。ただ、ipip6 のモジュールをアップロードし、強制上書きするというステップが増えてます。(以前は、事前のビルドの段階で組み込んでいたので一, 二行コマンドが増えた形)

  1. IPoE の設定前に、ipip6 のモジュールを SCP などで OpenWrt のテンポラリディレクトリにアップロードします。

  2. 以下のコマンドで、強制的に ipip6 パッケージをインストールします。(要再起動)

    opkg install /tmp/ipip6_0.1_all.ipk --force-overwrite

OpenWrt のバージョンアップを終えて

有志のモジュールを組み込んだ時点でいつかこんな日が来るかと思ってましたが、1 年足らずとは。。。


Note
・ 当ブログは個人主催であり、ブログ中のすべての情報は個人的な観点となります。
・ 情報については正確な内容となるよう努めますが、完全性や正確性、有用性、安全性、最新性について一切保証できかねます。

仮想化ホストを N5100 から N100 搭載のミニ PC へ移行してみた件

このブログ開設のきっかけでもある OpenWrt を物理ノードで構築するべく AliExpress にて N5100 搭載のミニ PC を購入したのが 2023/04 ごろのお話でした。 その後、OpenWrt の仮想化に伴う引っ越しを経て役目を失った N5100 機のリプレースが今回のお話になります。(早ッ cube309b.hatenablog.com

現状

現行機種

こちらの N5100 搭載モデルを使っていました。AliExpress 製品ページ

項目 型番/性能
金額 \27,016
CPU Celeron N5100 (4 コア/4 スレッド/2.8GHz/6W)
メモリ SD4-16GB-2666-2R8 (SODIMM PC4-21300 16GB x2) ※1
ディスク CT500P3SSD8JP (PCIExpress 3.0 x4 512GB) ※1※2
TPM 無し
USB メモリ 既存のものを流用
NIC i226-V (2.5GbE x4)
USB USB3.0 x2、USB2.0 x2
外部出力 HDMI x1、Displayport x1
COM RJ45 型シリアルポート x1
筐体 ファンレスアルミ筐体 ※3
電源 12V/4A
USB ファン 12cm 外付けファン

※1 ベアキットに対して自分で増設
※2 マザーボード側の制限で PCIExpress 3.0 x2 での動作
※3 かなり熱くなるため、外付け USB ファンを増設 (と言っても、筐体の上に平置き)

入れ替えの経緯 (詳細)

N5100 機は物理ノードとして OpenWrt を稼動させるべく購入したのですが、当時から述べていた通り OpenWrt を稼働させるにはやや高性能すぎた感もありました。 そんな中、OpenWrt は仮想化され、既存の ESXi ホスト上にて仮想マシンとして稼働することになりました。(これが現在)。

それに伴い、こんな問題が発生しました。
● ESXi 機が万が一故障するとインターネットができなくなったりその他にも被害が大きい
● N5100 機は特に役目がなくなってしまった

そこで、N5100 機に ESXi 機のサブとしての道を見出すべくメモリを 32GB に増設するなど行い、平時は検証環境として再生したわけです。 ただ、仮想化ホストとして多数の仮想マシンを動かすようになると今度は CPU のボトルネックを感じるようになり、今回の決断に至りました。

今後

選定機種

こちらの N100 搭載モデルに決定しました。CW-X86-P5 (AliExpress 製品ページ)

項目 型番/性能
金額 \38,106
CPU N100 (4 コア/4 スレッド/3.4GHz/6W)
メモリ JM4800ASE-32G (SODIMM PC5-38400 32GB x1) ※1
ディスク CT500P3SSD8JP (PCIExpress 3.0 x4 512GB) ※1※2
TPM 有り
USB メモリ 既存のものを流用
NIC i226-V (2.5GbE x2)
USB USB3.0 x2 ※3
外部出力 HDMI x2
COM 無し
筐体 ファンレスアルミ筐体 ※4
電源 12V/3A
USB ファン 12cm 外付けファン

※1 ベアキットに対して自分で増設
※2 マザーボード側の制限で PCIExpress 3.0 x2 での動作
※3 有償 ($15) の追加オプションで USB2.0 x4 を増設可能 (だが、それは購入せず)
※4 かなり熱くなるため、外付け USB ファンを増設 (と言っても、筐体の上に平置き)

N5100 機に比べて良かったところ、悪かったところ
良かったところ

〇 CPU の世代が Jasper lake → Alder Lake-N と進み、性能が向上
〇 メモリの世代が DDR4 → DDR5 と進み、性能が向上
〇 小さい!9cmx9cm ぐらい
TPM モジュールが付属しており、Windows 11 もインストール可 (使わないですけど・・・)
〇 12V/3A で動作するため、夢の USB PD からの起動も目指せる

悪かったところ

× メモリのスロット数が 2 → 1 にダウン
× ディスクは相変わらず、PCIExpress 3.0 x2 動作
× NIC のポート数が 4 → 2 にダウン (用途的には 2 で十分)
× USB のポート数が 4 → 2 にダウン (ESXi のインストール時には USB ハブが別途必要)
× COM ポートの消滅 (OS のインストール後は ESXi Host Client なり SSH なりで接続可)

購入から配達

購入

ショップと追加でやり取りする場合は英チャットが必要になりますが、購入するだけならチャットは不要です。

配達

FedEX IP が (無償で) 選択されていたようで大分早かったです。当初の到着予定は 2024/1/15 でした。早い♪
2024/1/3 AliExpress の Web サイトより注文
2024/1/5 ショップにて発送
2024/1/9 配達完了

開封から起動

開封

マトリョーシカのように同じような箱に包まれ、ビニールテープでぐるぐる巻き

これが製品本来の箱

中を開けると小さい本体がコンパクトに包まれている

付属品。本体、AC アダプター、紙のマニュアル。そして何かのピン。AC アダプターは 12V/3A。極はセンタープラス

本体の前面?既定では何もないですが、$15 支払うと USB2.0 がついたパネルと交換できるらしい

内部の図。メモリスロットがもう一つあればなぁ

メモリと SSD を装着済み

起動

BIOS の画面。メモリも SSD も正しく認識済み。シリアルポートがあればスクショ取れたところ

メモリテストも完了。ノーエラー

Windows 10 での試験起動

システムで正しく認識

Windows 11 Ready

バイスマネージャーの主要デバイスを展開

・ i226-V のドライバはなぜか Intel 社から入手したものだと正常に認識しなかったので、ASUS 社の Web サイトから入手
・ あとは Windows Update でインストール
・ オーディオのドライバは不明 (ESXi ではどのみち使わないですけど)

インターネットアクセスのスピードも良好

ベンチマークの結果 (割愛)

というより、前のスコアが無いので今回のだけ出しても・・・ということで

ESXi 8.0 のインストール

特に問題なくインストール完了

USB PD 経由での電源供給

私が利用しているサブモニターは PHILIPS223S9A/11 になりまして、このモニターの USB-C 端子は 12V/3A の USB PD 出力に対応しているようです。ということで、ここから電源を取ることで、電源に接続しなくても良い構成を考えてみました。

購入したのはこれ (Amazon 製品ページ)です。

ケーブルの USB-C 側をモニターへ、電源端子側を N100 機に接続して電源を投入してみます。





起動はするものの、途中で ESXi が落ちてしまいました!電力が足りないのかも。とはいえ、他に 12V 出力できるアダプターもなかったので今後トライしてみます。

N100 機のリプレースを終えて

お正月休みの思い付きでしたが、良い感じに最新化ができました。


Note
・ 当ブログは個人主催であり、ブログ中のすべての情報は個人的な観点となります。
・ 情報については正確な内容となるよう努めますが、完全性や正確性、有用性、安全性、最新性について一切保証できかねます。

OpenWrt 環境を 23.05.0 から 23.05.2 にバージョンアップしてみた

2023/11/15 付けで OpenWrt の新しい Stable Release 版 23.05.2 がリリースされましたので、環境に導入してみました

現行環境

バージョン

23.05.0 でした。

必須要件

どうしても無いと困る機能は以下となります。(ファイアウォール機能とか DHCP 機能とか基本機能は別)

  • IPv6 接続でありながら固定の IPv4 アドレスを設定
  • WireGuard を用いて実家へ VPN 接続
  • WireGuard を用いて自宅へ VPN 接続 (外部からという意味)
  • IPsec を用いて Azure へ VPN 接続
  • adblock で広告ブロック
結論

バージョンアップといっても新規にインストールしているので無事に完了しました。画面的にも変化なし。Linux カーネルは少し上がっている模様です。

性能的にも特に変化なくです。計測時間の違いによる誤差かなと。

いざバージョンアップ

イメージ作成

以前の記事に記載した通り、IPIP6 のモジュールはインストール前に組み入れる必要性があることから make コマンドでイメージに組み込みます。 cube309b.hatenablog.com

留意点は特になしでした。前回の記事で書いた内容を踏襲で何の問題もなく。 cube309b.hatenablog.com

設定 (割愛)

今まで作りためた設定用のコンフィグを流すだけの地味な作業なので割愛します。

OpenWrt のバージョンアップを終えて

今回は末番だけのバージョンアップだったので、すんなりです。


Note
・ 当ブログは個人主催であり、ブログ中のすべての情報は個人的な観点となります。
・ 情報については正確な内容となるよう努めますが、完全性や正確性、有用性、安全性、最新性について一切保証できかねます。

OpenWrt 環境を 22.03.05 から 23.05.0 にバージョンアップしてみた

2023/10/13 付けで OpenWrt の新しい Stable Release 版 23.05.0 がリリースされましたので、環境に導入してみました

現行環境

バージョン

22.03.5 でした。

必須要件

どうしても無いと困る機能は以下となります。(ファイアウォール機能とか DHCP 機能とか基本機能は別)

  • IPv6 接続でありながら固定の IPv4 アドレスを設定
  • WireGuard を用いて実家へ VPN 接続
  • WireGuard を用いて自宅へ VPN 接続 (外部からという意味)
  • IPsec を用いて Azure へ VPN 接続
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結論

バージョンアップといっても新規にインストールしているので無事に完了しました。画面的には少しだけ変わっていたりしました。Linux カーネルも上がっている模様です。

性能的にも特に変化なくです。

いざバージョンアップ

イメージ作成 (今回の肝)

以前の記事に記載した通り、IPIP6 のモジュールはインストール前に組み入れる必要性があることから make コマンドでイメージに組み込みます。 cube309b.hatenablog.com

留意点は以下の通りでした。

  • luci-i18n-wireguard-ja をバンドルしようとすると make に失敗する
    現時点では WireGuard の GUI の日本語ファイルが準備できていないようなのでこれは外すしかありません

  • 物理環境でのみ必要であったモジュールの除外
    これは注意点というか私の環境だけですが、今後は仮想環境で運用することにした関係で温度表示など物理の時にはあった方が良かったモジュールは削ることにしました。

  • strongswan-mod-kdf を含めないと Azure と IPsec での接続に失敗するようになる
    これは一度インストールした後に気づいたのですが、全く同一の設定にも関わらず ipsec の接続が行われないことに気づきました。 システムログを見ると「KDF_PRF with PRF_HMAC_SHA1 not supported」というメッセージが発生していたため、 strongswan-mod-kdf をインストールしたところ正常にコネクションが確立するようになりました。

設定 (割愛)

今まで作りためた設定用のコンフィグを流すだけの地味な作業なので割愛します。

OpenWrt のバージョンアップを終えて

バージョンが 22 系から 23 系に上がったのでもう少し問題が発生するかと思っていましたがほぼ問題なくで助かりました。ホッ。


Note
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SL-SGT108-P と Deco X50-PoE で PoE に挑戦する (後編)

PoE に挑戦してみたくなり、まずはメッシュ Wifi システム側を整備しました。今回は送電機器側であるスイッチの方です。 cube309b.hatenablog.com

現状

そもそも PoE とは (前編の記事をご参照のこと)
現行機種

私の家ではプラネックスコミュニケーションズ製の 2.5GbE スイッチ「FX2G-08EM」を利用していました。価格も良好ですし本当にいいやつなので、取り換えるのが少し億劫になりました。さすがに PoE には対応しておらんのや・・・。

入れ替えの経緯

機種

相当悩みました。で、結局日本ではあまり有名でないメーカーの「SODOLA」というところの「SL-SGT108-P」です。

要件

以下の要件が必要でした。結構あった・・・。

  • 金額的に高くないこと (高くても 2,30000 ぐらいが良いです)
  • ポート数は 8 個あること
  • 2.5GbE に対応していること
  • tp-link 製品のイーサネットバックホールを邪魔しないこと (※)
  • ファンレスであること
  • PoE (IEEE802.3at) の送電に対応していること
  • 筐体が大きくないこと (横幅 26cm 未満がよいです)
  • AC アダプターが大きくないこと
  • 壁掛けができること

※:一部の D-Link 製スイッチは IEEE 1905.1 をブロックするらしくメッシュが動かなくなるとのこと「公式サイト

この条件で調べると NETGEAR 製の「MS108EUP」がヒットするのですが、金額が高いのと AC アダプターが本体バリに大きいので見送りました。

最終的にはこの環境を入れ替えたいわけです。 cube309b.hatenablog.com

入れ替え

開封
  1. ネットワークって地味な箱多いですよね。

  2. LAN ケーブルは前面にあるタイプです。普通のスイッチと違うのは PoE 動作中 LED があることでしょうか。

  3. DC ジャックは背面にあります。それ以外は何もなし。

  4. 写真を撮り忘れました。。。AC アダプターは「PW5222」と書いてあり、サイズは、150mmx60mmx40mm ぐらいです。購入前に聞いたのに全然違うサイズで届いてからびっくり。結構大きいので、配置場所は考えないといけません。

    なお、PSE マークが無いため、個人輸入で利用する分には良いですが、日本で販売したりしたらダメなやつです。

移行

単なる L2 スイッチなので、LAN ケーブルを差し直せば移行可能です。

PoE の動作について

特に問題なく、Deco X50-PoE との PoE 動作は成功しました。少し動きに特徴があるようなのでまとめておきます。当たり前といえば当たり前ですが電源が優先です。

  • LAN ケーブル (PoE 対応) と電源ケーブルが両方接続されている状態で、電源ケーブルを抜くと Deco がコールドスタートして PoE 受電で起動する
  • LAN ケーブル (PoE 対応) が接続され PoE 受電で動作中に電源ケーブルを接続すると、動作はそのままで通常電源モードに移行する

製品のサポートについて

Amazon.com の製品レビューを見ると、動作は問題無いものの障害時の連絡先が分からないと・・・心配だ。。。 ということで、購入前にストアに確認したところ、ここ (つまり Amazon のストア連絡) かメールアドレスを教えてくれました。壊れないでよ。。。

PoE 対応を終えて

これで家庭内でブレーカーが落ちても UPS と PoE の力でインターネット接続は万全です☆彡


Note
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新型通信カード SC22 を OMRON 製 BL75T に接続する

少し前にリチウムイオンな BL75T に入れ替えたわけですが、通信カードだけはサポート外の古いカードを用いていたので今回新たに購入して取り付けてみました。 cube309b.hatenablog.com

現状

そもそも製品標準の管理方式とは

私が購入した BL75T の標準仕様においては、USB 接続での管理しか行えません。つまり、いずれかの PC と USB ケーブルで接続しその PC 上で管理する形になります。 そこで、通信カードといわれるオプションカードを UPS 本体のスロットに装着することで LAN 経由で管理可能になるわけです。

(https://socialsolution.omron.com/jp/ja/products_service/ups/product/bl50-100t/bl50-100t_spec.html より)

現行機種

「SC20G (古すぎて生産終了品のページにすら表示がない・・・)」を利用していましたので、こちらを交換します。逆に言うと、よくそんな古いカードで新しい UPS が管理できていたなぁと。

入れ替えの経緯

機種

2023/09 に新発売となった「SC22」です。地味に有線 LAN がギガビット対応してます。

無線化も可能

機種は限定されますが、tp-link 製の USB アダプターを装着することで無線化もできるのです。今回は TL-WN823N」を購入しました。

  • TL-WN725N
  • TL-WN823N

Windows などが動いているわけではないので、USB アダプターなら何でもいいということはなさそうです。記載のないものは諦めましょう。

入れ替え

開封
  1. 業務用極まりないので、当然シンプルです。

  2. 付属品もシンプルで、めぼしいものは USB による設定用のケーブルぐらいでしょうか。

  3. そしてこれが本体の通信カード。UPS と同じぐらいの値段でした (T-T)

移行手順
  1. SC20G を取り外して同じスロットに SC22 を装着し、その SC22 の USB ポートに TL-WN823N を装着します。地味な絵なので割愛。

  2. 付属の USB ケーブルを SC22 の setup ポートに差して初期設定をすることも可能でしたが今回は LAN 経由で設定します。LAN ポートにケーブルを差し、192.168.2.150 に Web ブラウザーでアクセスすればよいのです。

  3. そのまま管理者アカウントでログインして最小限の設定を実施します。

    設定箇所 設定内容
    カード管理-認証設定-管理者設定-管理パスワード パスワードの変更
    カード管理-システム構成-カード設定-日付/時刻 NTP サーバーの指定
    ネットワーク-プロトコル設定-詳細設定-各種設定 無線 LAN アダプターの有効化
    ネットワーク-ネットワーク設定-無線 LAN-無線 LAN 状態 DHCP を無効にして IP 等を設定
    ネットワーク-ネットワーク設定-無線 LAN-セキュリティ設定 SSID 等の入力
    ネットワーク-ネットワーク設定-有線 LAN-IPv4 DNS を設定
    UPS 管理-UPS 設定-UPS 設定-設定 バッテリ使用開始日を設定
  4. リリースされたばかりの新製品なのでファームウェアの更新版も無しです。 socialsolution.omron.com

通信カード装着を終えて

年代物の機材が一掃され、新しくなりました。ついでに無線化によって少しでも配線がきれいになったので大満足です☆彡


Note
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SL-SGT108-P と Deco X50-PoE で PoE に挑戦する (前編)

ふとしたことから、PoE に挑戦したくなって PoE 対応スイッチとメッシュ Wifi システムを購入した話です。今回はメッシュ Wifi の方です。

現状

そもそも PoE とは

Power over Ethernet の頭文字になり、LAN ケーブルを使って通常の通信に加えて電力を送受することです。電力を LAN ケーブル経由で受電できるようになった機械は電源に接続する必要がなくなります。

  • IEEE802.3af:15.4W
  • IEEE802.3at:30W
  • IEEE802.3bt:90W

おおよそ三段方式の規格になっていて、送信 (受信) できる電力が異なります。当然ですが、電力を送る側も受け取る側も上記の規格に則っていなければ、LAN ケーブルはただのデータ通信専用のケーブルになってしまい、電力は別途確保が必要になってしまいます。

現行機種

私の家では tp-link 製のメッシュ Wifi システム「Deco X90」を利用していましたので、(規格上の通信性能は惜しいですが) こちらを交換します。

入れ替えの経緯

機種

入れ替えの難易度から tp-link 製で行くことは決めていたので選択肢は一択で「Deco X50-PoE」です。

要件

以下の要件が必要でした。

  • Wifi 6 に対応していること
  • 2.5GbE に対応していること
  • イーサネットバックホールに対応していること
  • ブリッジモードでの並列接続に対応していること
  • PoE (IEEE802.3at) の受電に対応していること

基本的なネットワークの要件はこちらをご参照ください。 cube309b.hatenablog.com

入れ替え

開封
  1. 箱は X90 よりコンパクトでした。

  2. 本体と電源アダプター以外の付属品もおおむね同じなのですが、壁掛け等のマウントキットが付属しているのが大きく異なりました。

  3. (平べったいので純粋な比較は難しいですが) X90 より筐体もコンパクトです。

移行概要

移行は玉突きで移行することが可能なので、設定値を入力するなどの行為は不要でした。また、移行はスマホの Deco アプリから可能なので PC も不要です。

わかる人はわかると思うのですが、これ、完全に Active Directoryドメインコントローラー移行の手法と同じなんですよね。。。 というのも、Deco をブリッジモードで利用している場合、「メイン」「その他」という役割があるので「メイン」の役割は引き継ぎながら進めるのがセオリーのようです。

www.tp-link.com

移行手順
  1. まず、Deco X90 (サブ機) を削除します。いきなりハードウェア上のリセットボタンを押します。しばらく待つと LED が青白い点滅を始めるのでそうなったら作業完了です。アプリで見てもいなくなっているはずです。 www.tp-link.com

  2. Deco X50-PoE (サブ機) の電源を投入してネットワークに追加します。 www.tp-link.com

  3. Deco X90 (メイン機) からメインの機能を Deco X50-PoE (サブ機) に一時的に転送します。 www.tp-link.com

  4. Deco X90 (メイン機) を削除します。(手順は 1 と同様)

  5. Deco X50-PoE (メイン機) の電源を投入してネットワークに追加します。(手順は 2 と同様)

  6. Deco X50-PoE (サブ機) からメインの機能を Deco X50-PoE (メイン機) に転送します。(手順は 3 と同様)

  7. ファームウェアを更新します。(任意) www.tp-link.com

PoE 受電側の入れ替えを終えて

珍しくトラブルもなく移行が完了しました。この後、PoE 送電側のスイッチが到着したら後編を投稿します。うまくいきますように☆彡後編はこちら。

cube309b.hatenablog.com


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・ 情報については正確な内容となるよう努めますが、完全性や正確性、有用性、安全性、最新性について一切保証できかねます。